8月15日のできごと
2007-08-16


渋谷の商業施設内で見覚えのある顔が目に入る。
『あっ マツムラさん!』

10年振りくらいに会うマツムラさんだった。

マツムラさんは私の顔を『どこかで見たような‥ 』という気配だったので、『○○プロジェクトでお世話になりました‥ 』と話すと『あっ ミヤモトさんだ!』

10年の時間がなくなった瞬間。

私が10年間接触のなかったマツムラさんを覚えているのには理由がある。

10年前にマツムラさんと私は、あるプロジェクトでコンビを組んでいた。

ある事情がありプロジェクトの完成間近に、マツムラさんの経営する会社が倒産した。
これはマツムラさんの会社の問題というよりも、金融関係企業の事情の煽りを受けてしまったものだ。

この事件の影響でマツムラさんと私とは会うことができなくなった。

いろいろ話しをしたいことがあったし、会えるはずのないマツムラさんの会社へ何度も足を運んでいる。
会うことはできなかった。

私の知る、困難に逃げない数少ない人。
それがマツムラさんだった。

マツムラさんの会社の倒産により、プロジェクトリーダーだった私には想定外の困難が待っていた。
でも、マツムラさんの困難と比較にならないほど、小さな小さな蚊に刺された程度のことに思えた。

プロジェクトが完了したとき、私はなんとも言い表せない想いに包まれていた。
その想いは今でも覚えている。

マツムラさんが困難を乗り越えたことは、風の噂で知っていた。




そして、夕方。

ひとつの仕事をまとめ上げようと、銀座のカフェに入店する。
『あっ フジモトさん!』

私は今まさに、フジモトさんに明日提出するための資料を造ろうとしていたのだ。
[戯 言]

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